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2015年7月1日10時00分

「文化・教育」「経済・テクノロジー」 「街づくり・持続可能性」3つの委員会が立ち上がる

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委員たちの意見を集約していく宮田委員長
委員たちの意見を集約していく宮田委員長
 2020年東京オリンピック・パラリンピック大会開催基本計画案。これは、大会開催準備の枠組みを提供する基本的なもので、大会ビジョンや推進体制など7章に分かれ、約200ページで構成されている。

 その6章『アクション&レガシー』で、「スポーツ・健康」「街づくり・持続可能性」「文化・教育」「経済・テクノロジー」「復興・オールジャパン・世界への発信‐」の5つを柱とし、地域スポーツの活性化やスマートエネルギーの導入、東日本大震災の復興状況の世界への発信などに取り組むとしている。

 その中の3つの委員会「文化・教育」「経済・テクノロジー」「街づくり・持続可能性」が5月~6月初旬に始動、これで「アスリート」「メディア」5つの委員会全てが動きだした。2016年リオデジャネイロオリンピック開幕前に具体的な行動計画をとりまとめ、東京オリンピック後にもレポートを策定する方針だ。

『和』をテーマに様々な人が関われるオリンピックに


 文化プログラムなどについて話し合う「文化・教育委員会」。オリンピックを機に世界への日本文化の浸透などを目指す計画の策定へ向け、意見を交換した。文化面では、「和」をキャッチフレーズにする案や、開会式を休日にして日本全体で盛り上げるなどの意見が出た。また教育面では、全国約700の大学と協力し、世界各国から訪れる外国人の多様な言語に対応することなどが取り上げられた。

 委員長をつとめる東京藝術大学学長の宮田亮平氏は、

「オリンピック・パラリンピックは、日本の文化を諸外国に紹介する非常にいい機会だという意見がありました。その中で日本人は日本の文化をどうとらえているか、なかなか日本人が説明しきれていないのではないのかということで、1つのキャッチフレーズとして「和の精神」というものを作り、できるだけみんなが一緒になり様々な取り組みをできるような工夫を仕掛けていければという声が上がりました。その一環として、『開会式を休みにし、みんなで浴衣を着て日本の文化を紹介する』など、日本のアイデンティティを自らも確認するイベントにすればいいのではないかという意見がありました」

 と議論の内容を話した。委員には、歌舞伎俳優の市川海老蔵氏やデザイナーのコシノジュンコ氏、狂言師の野村萬斎氏など28人で構成されている。委員会は今後、5つのグループに分かれて進めていく。
委員になった歌舞伎俳優の市川海老蔵氏は 「日本のために、さらに日本が良くなるように一生懸命努めたいと思います」と話した
委員になった歌舞伎俳優の市川海老蔵氏は
「日本のために、さらに日本が良くなるように一生懸命努めたいと思います」と話した
水素社会・高齢化社会モデルの構築へ向け議論
「危機をチャンスに変えるのが委員会の役割」と力強い発言をした大田委員長
「経済・テクノロジー委員会」は、政策研究大学院大学教授の大田弘子氏を委員長に企業や大学から委員計17人が集められた。

 大田氏は、
「1964年の時と違い今回のオリンピック後の経済に強い危機感を持っています。世界経済の構造、国内の高齢化を考えると、厳しいシナリオが予想されます。しかし、一方でアベノミクスによって長い停滞から抜け出そうとしているので、これからの取り組みによって危機をチャンスに変えることは十分に可能です。オリンピックをテコにして新しい日本経済の姿を作りたいと思います」

 会議の中では、日本の魅力を発信することや高齢化社会のモデル、女性の活躍、外国人の受け入れなどについて意見交換がもたれた。また、テクノロジー関係では、情報技術のインフラ、水素社会の実現、サイバーセキュリティについての提案が出された。これからは、経済・テクノロジー2つのディスカッショングループに分かれて議論する。

エネルギーの自給自足など新たな取り組みを話し合う
エネルギーを自給自足してくという案が出たという小宮山委員
エネルギーを自給自足してくという案が出たという小宮山委員
 大会後の社会のあり方について話し合う「街づくり・持続可能性委員会」。委員会は学術関係者ら28人で構成。大会に向けた環境対策やエネルギーの課題を議論した。
 委員長をつとめる三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏は、 「1964年大会は新幹線や高速道などのインフラ整備が進み、高度経済成長を支えました。(今回は)先進国が抱える車・家などの量的な飽和、それにともなう経済成長の鈍化により非常に苦しい状況を抱えています。これをいかに突破するか、それを見せることが日本でオリンピック・パラリンピックが行われるということの意味だと思います」と話し、 具体的には、東京の一極集中をなくすための策、国内で廃車にされた自動車から金属を集め金属の自給を行うなどの意見が出た。委員会は、『街づくり』『持続可能性』『スポーツと会場エリア』という3つのグループに分かれて意見をまとめていく。
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