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2015年1月5日10時00分

フォーラム「アスリートと企業の関係」 今後は、企業側が選手の価値を見極められるかが重要に!

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フォーラム「アスリートと企業の関係」 今後は、企業側が選手の価値を見極められるかが重要に!
フォーラム「アスリートと企業の関係」 今後は、企業側が選手の価値を見極められるかが重要に!
 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う国内のスポーツムーブメントの高まりを受け、アスリートの声を発信するべく2014年5月に初開催致した「アスリートフォーラム」。第2回目が12月に開催された。

 今回は、「アスリートと企業、これからの新しい関係」というテーマのもと行われた。参加者は、男女7人制ラグビー監督の吉田義人氏、競泳オリンピアンでセントラルスポーツ所属の伊藤華英さん、日本パラリンピアンズ協会会長河合純一氏、ミキハウス社長室広報部マネージャー伊集院弘和氏、株式会社スポーツビズ取締役田中和弘氏。約2時間に渡り、様々な議論が行われた。

 吉田氏は大学を卒業後、正社員として伊勢丹に入社。伊藤さんは、大学卒業後、スポーツ奨励社員(※形態は契約社員1年更新)という形態で、セントラルスポーツに入社。河合氏は公務員をしながらの活動と、三者三様、自身の経験からアスリートと企業の関係を語った。

 一方、企業側から見たアスリートとの関係という視点から、柔道の野村忠宏や卓球の平野早矢香が所属しているミキハウスの社長室広報部マネージャー伊集院弘和氏は企業がスポーツ選手を雇うメリットについて話してくれた。
「ソフトボール部と野球部を創部したことがありまして、そのとき彼女たちは午前中に物流の仕事の方をしていたんですが、彼女たちの仕事ぶりは、ほかの社員に比べてチームワークを非常にうまく使うんですね。人を動かす、人を配置する、役割分担する、それがものすごく的確で、スピードが速いんです。やはり、チームワークというものを分かっている選手が1人でも社内にいると、その組織はすごく円滑に進むんです。そして、間近で選手の生の声を聞くことができる、それが何よりも私たち社員にとっては本当にモチベーションが上がるんです」

 近年スポーツ選手の雇用形態というのは、契約社員としてアスリートのパフォーマンス能力の高い社員を採っていく、そしてパフォーマンスの低下に伴い1年契約等の契約の中で変化させていくというような発想になり、契約社員アスリートというのが徐々に増えてきている。こうした環境の変化の中、アスリートと選手の新たな関係というのは、どういうものなのか。スポーツマネジメント会社スポーツビズで多くの選手を見てきている田中氏は、
「これまで、スポーツ活動をしていたり、アスリートを雇用している企業は、労務管理、広告宣伝、社会貢献活動というのが代表的な考え方です。広告宣伝効果ということで、比較的いろいろな数字を重ねて経営者に上げていくパターンがあると思うんですけど、果たしてそれが本当に効果があるとして正しいのかどうかというのは、実はまだどこの企業もそこの価値の明確な資料作りができていないんだと思うんです。実際に経営資源として、社員の方が一生懸命上げてきた収益をそこに投資しているということに対しては、勿論、株主にもしっかり説明しなきゃいけない。どういう手法を持って内外ともにそこを説明していくのか、単なる広告効果のためだけの資料作りではなく、事業の収益につながることなのか、社会貢献につなげることなのか、しっかりそこを描けることが、これから企業に必要不可欠になると思いますね」

 2020年東京オリンピック・パラリンピックまで約5年。スポーツ選手を雇用したいと画策している企業も増えてくるはず。競技以外に、雇いたい選手の価値をどのように見極めるのかが、今後の重要な課題になるのかもしれない。

写真左から伊藤さん、吉田氏、河合氏。自身の経験を元に企業との関わりを話してくれた
写真左から伊藤さん、吉田氏、河合氏。自身の経験を元に企業との関わりを話してくれた
フォーラムには約120人が参加。企業の人も多く来ていた
フォーラムには約120人が参加。企業の人も多く来ていた
田中氏は、マネジメント会社の立場から企業とアスリートのこれからを語った
ミキハウスでの選手との関係を話す伊集院氏
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