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2016年7月28日13時00分

自分にあった仕事をしながら、競技も続ける! ビースタイル×スフィーダ世田谷が取り組む仕事×スポーツのあり方【前編】

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2014年5月、人材サービスを提供する株式会社ビースタイルは日本女子サッカーリーグ所属のスフィーダ世田谷FCのオフィシャルパートナーとして、クラブに所属するアマチュア選手の練習時間と生計を立てるための仕事時間を両立するための就職支援(ソーシャルアクション)をスタートした。

アスリートにとって、大きな課題となっている競技以外の“キャリア構築”。仕事をしながら、競技生活を続けていくために、選手も、チームも、そして採用した企業にとってもメリットの大きいキャリア支援の現状を聞いた。

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仕事×○○を両立するライフスタイル実現のために
「もともと、ビースタイルでは女性のライフスタイルやライフステージに合わせた働き方の提供を行ってきていました。主に支援してきたのは主婦の方々で、家庭や子育て×仕事の両立がメインのテーマです。しかし、主婦以外にも仕事×○○の働き方を必要としている人はいるのではないか?という話が出ていました。その中でなでしこリーガーの半数がアマチュアとして競技を行っており、仕事の支援を必要としていることにサッカー好きの役員が目をつけ、我々でも何かチームへの支援ができるのではないか?というところからアイデアが広がっていきました。ビースタイルで持っている求人の大半が首都圏のものであることから、通勤時間などを考慮したときに、都内を拠点とするスフィーダ世田谷FCさんにお声をかけさせていただき、支援をスタートすることが決まりました」(株式会社ビースタイル:広報ブランディングユニット 宇佐美啓さん)

今までとは異なるオフィシャルスポンサーのスタイル。なでしこリーグ2部に所属するチーム、スフィーダ世田谷FCはどう感じたのだろうか。

「お話をいただく以前は、学生が主体のチームでした。これはどのチームにも言えることだと思うのですが、社会人の選手はつてを頼ったり、選手が自分で就職活動をする中でサッカーをしていることに理解を得られる雇用先を探していました。時にはチームとして企業に説明しに行く機会もありましたが、理解をしていただいていても仕事は仕事ですから、選手が練習に遅刻してしまうことも多々ありました。しかし、仕事をしながらサッカーを続けていく上で、仕事で練習に遅れるのは当たり前のことでした。わかってはいても、競技レベルの向上という視点で見たときに、ネックになっていたことは否めませんでしたね。そんな状況の中でいただいたお話で、サッカーも仕事もという両立を考える第一歩になりました」(スフィーダ世田谷FC 楠本洋之さん)

競技生活を続けていきたい。しかし、就職などライフステージの帰路を迎えることで近づく“引退”の2文字

「ほとんどの選手が、人生の区切りとなる進学や就職と同時に引退を決意していました。それはスフィーダ世田谷FCだけでなく、なでしこリーグ内の多くのチームで言えることです。高校生など若くして活躍しても大学進学と同時に競技活動が難しくなる。また、大学を卒業し、就職というタイミングになるともっと難しい。以前はライフステージの転機での引退がほぼ100%でした。平均年齢は常に若い状態です。ビースタイル様との協力体制を築いて3年目を迎えますが、様々なところに変化がでています。先発出場選手の平均年齢が上がってきたのもそのひとつ。他チームは平均21歳くらいですが、スフィーダは24歳くらい。大きな区切りとなる22歳という数字を超え、ベテラン選手がいるということは、チームとしても大きなメリットです」(楠本さん)
“仕事”に対する不安がないために叶う競技力強化とファンの増加
就職=引退という道以外が見えてきたスフィーダ世田谷FC。すでに所属する選手へのメリットだけでなく、チームを強化していくためにも、ビースタイルによる職業支援で得られたものは大きかったという

「選手をスカウトするとき、または選手からの問い合わせがあったときにも、“仕事”というキーワードは絶対に出てきます。女子サッカーのチームでも、就職先がきまっているチームはありますが、多くの場合1社に全員が働いているというパターン。うちはある程度選手の希望も含めた中で就職の話ができるというのは大きな安心材料になりました。運営側としても、心配しないで大丈夫と選手に言ってあげられる。そして、あとはビースタイル様にお任せをできるという安心感があります。獲得したい選手がいた場合にも、その選手の就労条件が明確に分かっていれば非常に声がかけやすい。この3年間でスカウト担当が自信をもってオファーを出せるようになりましたし、特に今シーズンに向けた補強では、獲得を希望していた選手にピンポイントでオファーを出して補強ができた。また、更なる補強を考えたときに、もう雇用先が空いていないからオファーを出せない。ということもなくなりました」(楠本さん)

スポーツ×仕事を実現するにあたり、アスリートだから感じた特別なことはあるのだろうか?

「アスリート・女子サッカーをやっている方という切り口で企業に提案をした際、スポーツ支援に対する感度が高く、理解・感心がある企業様から多く興味を持っていただけたことにはじめは驚きました。サッカーの競技人気の高さもありますが、就業支援というスタイルを歓迎してもらえることも多く。ビースタイルとしてはポジティブな可能性を多く感じています。初年度は勝手がわからなかったこともあり、なんとか企業側に理解・協力をしてもらい、採用してもらうスタンスでしたが、理解してもらえる企業様へビースタイルから優先的にご紹介し採用を促すことで、選手が働きやすく、企業も喜んでくれるという体制が徐々に整ってきました」(宇佐美さん)
アスリートのイメージが生み出す、企業へのメリットもたくさん
「まさにサッカーの経験を生かして就職なさった方もいます。スポーツジャージなどを学校へ販売している企業の営業職なのですが、実際のなでしこリーガーがおすすめするという信頼感もあり、サッカーを教えている先生方と話がはずむなど、選手もこれ以上の仕事はない! と感じてくれています。スポーツで心身ともに鍛えられているからか、素直で前向きさもある、柔軟かつ何事にも臆せずに挑戦してくれることが多いので、就職を支援する側としてもすごくおすすめしやすいですね。採用後のケアも行っていますが、約束をきちんと守り、任されたことを真剣に取り組むという姿勢はとても評価が高いです」(株式会社ビースタイル:しゅふJOBスタッフィングユニット 松崎幸さん)

「理解し、支援してくださる会社に就職する選手が増えたことで、観客数の増加ということも起きています。サポーター席との関わりが一般的なサポーターと選手の関係よりもフランクなものになりました。選手も、運営側もスタンドを見上げれば知った顔がいるというのはとても嬉しいことです。アットホームなスタジアムの雰囲気は審判やマッチコミッショナーからの評価も高くいただいています」(楠本さん)

良いことが広がり続ける、ビースタイル×スフィーダ世田谷FCの取り組み。後編では、他競技や他社に向けて、この良い効果を参考にするポイントを聞いた。
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