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2016年6月24日16時55分

バレーボール界に新たな流れ『姫路ヴィクトリーナ』が目指すクラブ運営とは?

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「まだ監督と呼ばれるのはこそばゆい」と話した竹下佳江さん。指導者としての手腕に注目
バレーボール界に新たなチームが誕生した。その名も『ヴィクトリーナ姫路』、兵庫県姫路市が拠点となる。そして監督に就任したのは、元全日本女子バレーボール代表で主将、セッターを務め、自身3大会目の出場となった2012年ロンドンオリンピックで銅メダルを獲得した竹下佳江さん。

「オファーをいただき、1年以上悩みました。しかし、チームがゼロから立ち上がるという部分に興味を持ちました。(現役のころ)厳しいところから這い上がるのがモットーだったので、やってみようと決めました」

チームを初めから作るということは難しいことだが、現役時代に一度は引退するも、再度復帰し第一線でチームを牽引するなど、様々な経験をしてきている竹下さん。キャリアを活かし、指導者としてどんな選手を育てるのか、そしてどのようなバレーを魅せるのか、期待が集まる。

現在チームは、日本バレーボール協会に登録を申請。2017-18シーズンのV・チャレンジリーグⅡ出場のため、Vリーグ機構準加盟へ準備を進めている。
2つの柱で安定した資金獲得を目指す
『ヴィクトリーナ姫路』は、株式会社姫路ヴィクトリーナが運営するクラブになる。チームとして、姫路商工会議所や地元・大手企業など30社以上の支援を受け、すでに初年度活動費として約7000万円を得ており、学生以外は全員プロとして契約する方針だ。

また同社では、竹下さんを中心としたバレーボール新ユニット「ヴィクトリーナドリームス」を発足。ロンドンオリンピック銅メダリストの大友愛さん、佐野優子さん、井上香織さんらが8月17日以降、全国20カ所で中学生女子を対象としたバレー教室を行う。またSNSによる一般公募で、全国4ブロックの選抜チームを結成し、竹下さんらが監督となって対戦する「森永乳業杯ツアー オブ バレーボール」を12月4日に開催。地元貢献はもとより、若手選手の育成・発掘や財政的に自立したクラブ運営を目指すために、活用していくという。

現在、女子バレーボール界は久光製薬スプリングスや東レアローズなど、ほとんどが企業チームで、一部プロ契約選手を除けば、ほとんどの選手が社員として雇用されながら活動。唯一、V・プレミアリーグの岡山シーガルズだけは、1999年前身の東芝シーガルズ廃部をうけ、クラブチームとして同年よりVリーグに加盟している。

クラブチームの運営に加え、「ヴィクトリーナドリームス」という活動の2つが経営の柱となる姫路ヴィクトリーナ。このような取り組みを行うのは、女子バレーボールチームとしては初の試みといえる。

新たにチームを立ち上げるまでの道のりはそう簡単ではないが、資金、支援者や地元の理解、事業計画、チーム運営のための環境や人材の確保など、そういった条件が整えば、実現は可能ということ。姫路ヴィクトリーナの事例が成功すれば、バレーボールを取り巻く環境は大きく変わるかもしれない。
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