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テニス・杉山愛さんや柔道・塚田真希さんら元トップアスリートも参加

2015年10月19日17時46分

第1回女性コーチアカデミー開催
テニス・杉山愛さんや柔道・塚田真希さんら元トップアスリートも参加

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仲間のコーチたちが選んだベストコーチ賞に輝いた柔道金メダリストの塚田真希さん
順天堂大学が設立した女性アスリートのコンディション管理に関する研究拠点「女性スポーツ研究センター」が、トップレベルの女性指導者育成を目的に「女性コーチアカデミー」を9月中旬に開催した。

参加者32名が、長野県の軽井沢で3日間ホテルにほぼ缶詰となり、朝8時から夜7時まで分刻みのスケジュールで様々なカリキュラムをこなした。講師陣は、米国コーチアライアンス代表のマリーン・ビヨンズロッドさん、メンタルトレーナーの田中ウルヴェ京さん、杉山愛さんの母でパーム・インターナショナル・テニス・アカデミー校長でもある杉山芙紗子さん、筑波大学大学院体育系准教授の山口香さんなど豪華な顔ぶれが揃い、自身の経験を元にカリキュラムを担当した。

このアカデミーを立ち上げた順天堂大学の小笠原悦子さんは、初回を終えてこのように話す。

「本当に期待以上の内容でしたね。2003年からNCAA(※全米大学競技スポーツ連盟)はウーマンコーチアカデミーというのを行っていますが、そこと組んだんです。理由は12年間も行っており、カリキュラムも洗礼したものになっています。それを今回ベースに日本バージョンにしたんです。プログラムは全て日本語に直していますが、英語のニュアンスをそのまま訳しているわけではなく、日本用として日本人がきちんと把握できるようにと、ほとんどオリジナル版的な形で作成しました。今までの女性コーチの育成の仕方は、2時間で“女性もの”について話すという感じでした。でも、2時間で何をできるのという感じでしたし、それが女性のコーチングと思われていました。今回1つのカリキュラムを組んで3日間実施したという事は、女性コーチの教育の場として、とても大きなことだと思います」

本アカデミーは、今後毎年開催する予定で、開催時期を変更するなどして多くの女性コーチが参加してくれることを望んでいる。
アカデミーを立ち上げた順天堂大学の小笠原悦子さん
東京オリンピックでは
女性コーチが女性種目を担当するかもしれない
参加した杉山愛さんは、全てのカリキュラムに共通点があったと話した
上記でも少し触れたが、現在大学でコーチをしている人や元トップアスリートを対象に32名が参加。その中には、04年アテネオリンピックで金メダルを獲得した柔道の塚田真希さんや元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんなどもおり、女性コーチを支援する“日本初”の取り組みとしての注目度が伺えた。

仲間のコーチたちが選んだベストコーチ賞に輝いた塚田さんは、

「現在指導していて、ちょっと息詰まることもあり、どうしても色々な人の知識を得たく、そしてネットワークも自分に必要だなと思ったので、申し込みしました。参加してみて、思っている以上にみなさんが、悩んでいるんだなということが分かりました。そして、講師の方たちも色々なことを経験されて実際結果を出されている、やはり結果を出さないとダメだなということ、先輩たちの背中を間近で見せてもらったということが一番励みになりました。また、賞をいただけるとは全く思ってなかったので本当に予想外でした。引っ込み思案ですけど、それをしっかり治してきちんとやっていかないといけないと思いました」

塚田さんはコーチとして昨年から本格的に活動を行っている。その中で何かきっかけやヒントを得られればという思いで参加したと話した。 そして杉山さんは、3日間のカリキュラムの中身について共通点があったと話す。

「人を教える上で自分を知るということ。『なぜそれをやりたいのか』『なぜコーチになりたいのか』という哲学や理念。そして、自身の指針となるところをもう一度見直して向き合って“これ”だというものを忘れないということは、どの授業においても講師の方が発言しており共通点がありました。中々そういう時間を与えられないと思うので、すごく重要だと感じました」

アカデミーの終盤には『2020年に向けての軽井沢宣言』というものが生まれたという。内容は、2020東京オリンピック・パラリンピックのときに、すべての女子種目の監督を女性にするというものだ。壮大なプロジェクトに思えるが、女性が女性を指導していくことは当然のように思える。

2015女子サッカーワールドカップ優勝した米国代表を率いたジル・エリスさんやバレーVプレミアリーグで久光製薬スプリングスを率いて優勝に導いた中田久美さんなど、女性コーチとして結果を残している人たちもいる。2020東京大会のときのメダル量産のカギは『女性監督の人数』かもしれない。
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