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2019年8月15日15時38分

「前列のない新領域に挑む”チャレンジ精神”と”自主性”が必要です」業務用遺伝子分析サービス業 斎藤利さん(後編)

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知りたい!就きたい!スポーツの仕事
連載21回目〜業務用遺伝子分析サービス業編〜
グリスタ代表取締役の斎藤力さんに話を聞いた


2020東京五輪に向け「スポーツ業界で働きたい!」と思っている学生や転職を希望している人が多くなる中、どんな職種があるの?どんなスキルが必要なのか?など分からないことが数あり、仕事の実際を知ることが意思決定には重要となる。そこで、スポーツを仕事としている人にインタビューし、仕事の“あれこれ”を聞く。

株式会社グリスタ 代表取締役
名前:斎藤利(さいとう・ちから)さん
職業歴:2014年〜

仕事内容
・業務用遺伝子分析サービス事業
・業務用遺伝子分析サービス導入のサポート
・バレーボール個人スクール事業
・トレーニングコンサルティング事業

取材・文/佐藤主祥
“次世代育成支援”と”地域活性化”の実現
2018年4月に業務用遺伝子分析サービス『IDENSIL(イデンシル)』を発表し、一人一人により良いスポーツライフ及び美容や健康をサポートしているグリスタ。前編でも記載した通り、発売開始以来、各競技のトップアスリートが続々と活用し始めているなど、スポーツ業界における導入実績も豊富だ。

「おかげさまで野球やサッカー、そして競泳など、さまざまな競技の団体・個人に導入していただいております。競泳でいうと、10人レースをやったら10人ともタイムが上がり、選手からは“新記録が出ました!”という、ご報告もいただりして。それほどIDENSILに基づく食事やトレーニングというのは、各々のプレーに良い影響を与えるサービスなのだと気づかされました」

実際にプロアスリートが導入することで、どのような効果をもたらすのだろうか。

「競技の第一線で活躍されている方には、筋肉タイプやケガのリスクなどを分析することによるトレーニングメニューの考案。それに加えて、体質に合った食事や栄養面のケアをすることによるコンディショニング面において、喜んでいただいております」

NPB入りへ各選手が奮闘している、プロ野球独立リーグ「ルートインBCリーグ」(以下、BCリーグ)もそのひとつ。BCリーグ所属選手はもちろん、提供先のユーザーがIDENSILを活用することにより、個人の体質に合わせた最も効率的で効果的なパーソナルトレーニングの実施。加えて、管理栄養士による栄養指導など適切なソリューションを受けることを目的に、導入を開始した。

「BCリーグ全11球団が、弊社のサービスを使ってコンディショニングやパフォーマンスの向上に役立てていただければ幸いです。また、選手だけではなく、各球団がハブになって、地元のヘルスケアビジネスや、地域におけるスポーツの振興を通じた子供たちの育成にも関わっていきたい。そこは我々も一緒になって目指していきたいところです」

すでに、子供たちをスポーツと保育を通じて育成する“バディスポーツ幼児園”にも提供を始めており、こうしたサービス導入を通じて『次世代育成支援』や『地域活性化』にも携わっていく。
自分の体質を知ることが
競技人生の未来につながる
IDENSILでは、筋肉タイプやケガのリスクなど検査内容が分かるレポートを作成。トレーナーや栄養士は、それを参考にしてトレーニングメニューや食事を考案する
BCリーグやプロスポーツのほか、フィットネスジムやパーソナルジム、エステなど多くの団体や企業に導入されているIDENSIL。その取扱店・販売代理店はすでに数百社を超え、より多くのエンドユーザーにサービスを提供することができている。

こうした中で、遺伝子分析サービスをさらに利用しやすくするため、2019年3月からIDENSILレポーティングシステム『I-RS(アイレス)』の無料提供を開始。これは、導入企業においてオリジナルのレポートを簡単に作成することができるシステム。これまで以上に充実したパーソナルトレーニングや、食事、ライフスタイル等の指導につながるという。

「お取扱店様はこのI-RSを利用していただくことによって、自社のウェブシステムでアカウントを発行することが可能となり、専用ページの設置・レポートの作成ができるようになります。システムで生成されたレポートは、店舗独自のページを追加する機能などもついているので、システム内で店舗オリジナルのレポートの作成も行えます」

ユーザーとしても、企業の専用ページを通して自身のレポート結果を確認することが可能となり、さらに効率的にソリューションの提供を受けることが期待できる。こうしたエンドユーザーに対するサービス向上、導入企業へのサポート強化に向けた動きはつねに欠かすことはないと、斎藤さんは話す。

「まだ誰もやったことがないことに挑戦しながら働いている企業。ですから立ち止まらず、つねに新しい発想を持って進化し、業務に励み続けています。業務用に特化した遺伝子分析サービスは前例がないものですから、取扱店にはしっかりと理解して、提供いただけるようサポートしますし、エンドユーザーの方に対しても、より良いライフスタイルへと導いていけるよう取り組んでいきます。

だからこそ、我々の仕事に大切なのは『チャレンジ精神』と『自主性』。やはり未知なることに挑むには勇気が必要だと思うので、どういう環境でも臆することなく“チャレンジできる精神力”は重要です。また、弊社は基本的に“あれやれ、これやれ”という指示はしません。それぞれ『この案件は私がやります』『じゃあこっちの仕事は僕が担当しますね』と自ら率先して仕事を見つけ、全社員で協力しながら回しているんです。だから、こちらから指示しなくても動いてくれるような“自主性”も求められますね」

グリスタは、IDENSILをリリースしてまだ1年を迎えたばかりのベンチャー企業。今後さらなる事業の発展・拡大を目指していくにあたり、メンタルの強さと行動力を兼ね備えた人材を採用できればと考えている。

最後に、業務用遺伝子分析サービスの普及を通じたその“先”に描く未来を聞いた。

「まず2020年に向けて、遺伝子業界だけではなく、スポーツ業界でも圧倒的に目立つ存在になりたいと思っています。どの競技においてもIDENSILを導入することが当たり前になるような、そういう文化を作っていく。アスリートの活躍は、我々にとって最高のモチベーションにもつながるので、この1年間でもっとたくさんの方に利用してもらえるよう頑張っていきたいですね。

そして最終的には、業務用に特化した遺伝子分析サービスを世界基準として確立していく。グリスタのロゴマークは、同社が地球を走り回っているイメージでデザインしたんです。IDENSILを世界にも普及させて、グリスタがグローバルに駆け回る。それを実現できるように、これからも走り続けていきたいと思います」

冒頭でも触れた通り、実際に競泳選手が高確率でタイムを上げているところから、同サービス導入による競技力の向上は大いに期待できると感じる。選手によっては『ケガをしやすい』『筋肉がつきにくい』『睡眠時間を取っても疲れやすい』など悩みや課題はさまざま。自身の正確な体質情報を知り、分析することで効果的な解決策を導き出せる。

‐自分の体って、こんな体質なんだ‐

この『気づき』こそが、今後のスポーツ界の“カギ”となるかもしれない。
(プロフィール)
斎藤利(さいとう・ちから)さん
2010年、日本で初めてのバレーボール個人指導専門スクール「東京バレーボールアカデミー」を設立。スクール独自の上達用サポーターなども開発 し、現在の指導実績は4万人を超えるスクールへと成長。2014年に遺伝子事業を開始。主にスポーツ・フィットネス向けにサービスを提供。2017年6月には、一般社団法人ライフスタイルスポーツ協会から株式会社グリスタへ当該事業を移管。2018年IDENSILを開発。現在ではIDENSILを通じ、日本を代表するプロアスリートやオリンピアンに向け、体質に合わせた食事やトレーニングに取り組むことが出来る環境を提供。代表取締役社長を務める。

※データは2019年8月15日時点
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