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2018年7月31日14時22分

「“調整能力”と“営業力”この2つが必要です」BMXレースコース運営 佐藤奨さん(後編)

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知りたい!就きたい!スポーツの仕事
連載17回目~BMXレースコース運営 編~
YBP PROJECT事務局長の佐藤奨さんに話を聞いた。写真・FINEPLAY / May Nagoya
2020東京五輪に向け「スポーツ業界で働きたい!」と思っている学生や転職を希望している人が多くなる中、どんな職種があるの?どんなスキルが必要なのか?など分からないことが数あり、仕事の実際を知ることが意思決定には重要となる。そこで、スポーツを仕事としている人にインタビューし、仕事の“あれこれ”を聞いた。

一般社団法人YBP PROJECT
役職:事務局長
名前:佐藤奨(さとう・つとむ)
職業歴:2014年~

仕事内容
・スポンサー営業
・イベント・コンテンツ制作
・PR業務

取材・文/太田弘樹

前編はこちらから
『発信力』で収入は右肩上がり
2014年に立ち上げた「YBP PROJECT」。主な収入源は、一般者のパークコース使用料やイベント運営、コンテンツ制作。そして、今年4月からは、クラブチーム「TEAM YBP」をスタートさせ、その会費も新たな収入源としていく。今年で5年目に突入したが、売り上げは右肩上がりだという。

「1年目と比べると4倍程度は伸びていますね。要因は、一言でいえば『発信』ですかね。一番は栗瀬さんの伝えたいメッセージを、私やもう1人のコアスタッフの継松彰宏などが、内側に入ってPRし続けているところがポイントだと思います。

やはり、自転車などのメディア運営を経験していたことで、どのように外部に対して伝えていけばいいのかというのが分かっていたので、そこが大きかったです。あとは、今行っているイベント自体をきちんと運営して、育ててきたことも重要でしたね」

そんな中で、苦労していることは“コンテンツビジネス”。特有のハードルだという。

「例えば、音楽ライブで同じ1曲を歌ってもドームでバーッと集められる人もいれば、路上ライブでパラパラしか集まらない人もいる。でも歌い手が1曲歌うための労力って同じゃないですか。コンテンツって、そういうビジネスなので、集客で成功しない限りは、労力が見合わないんですよね。それを理解した上でやらなきゃいけないところが辛いんです。

やることが多く、やらないと進まないし、だからいくらやっても仕事量が、足りないんですよ。なので、どの立ち位置なのか。要は経営者寄りだから、いくらでもやらなくちゃいけないと思っていますけど、規模が大きくなって、人を雇ってやっていくってなったときには、相当大変だろうなっていうのはあります」
スポーツ界での“ダブルワーク”の可能性
前編でも記載したとおり、佐藤さんは「YBP PROJECT」で事務局長を務める傍ら、自身の会社も運営しているため“ダブルワーク”というスタイルで働いている。

「どちらの仕事もウェブ上での作業が多いので、パソコンがあればどこでも仕事ができるというのが大きいです。どこにどれぐらいバランスをかけたらいいかは悩みますが、やっぱりこれからの時代、そういう雇用形態がスポーツ界でも増えると思います。

優秀な人材を求めていますが、優れていればそれ相応の対価が必要になるのは当たり前で、でもスポーツビジネスだけで、それを補うのは現状としてはとても厳しいんです。特にマイナースポーツは。だから、主となるライスワークを持ち、スポーツはライフワークで働く環境を作っておけば、今後働けるチャンスはかなり広がるはずです。YBPでも、まだ給料は十分に払えないので、プロジェクト型なのか一部の連携という形態だったら、ポストは空いているので、働きたいという人はぜひ来てほしいですね」

最後に、この仕事に就くためにはどのようなスキルが必要なのだろうか。

「2つあって、1つは『調整能力』。そしてもう1つは『営業力』です。『調整能力』でいうと、例えばイベントをするとき、借りたい場所や施設に“こういう目的で借りたい”と申し出ても必ず先方の意図と一致しないので、そのズレをどこまで調整できるかがポイントです。“ここだったらセーフライン”“ここだったら受け入れてくれる”という折衷案をどんどん提示していかないと、上手く進みませんからね。スポンサー、出演者、設営者など全ての人が納得してもらえるようにしなくてはいけません。

そして『営業力』は、いかにスポンサーを獲得できるか。売り切るスキルと、パッケージをつくるスキル、両方が必要です。決まった商品ばかりを売っていた人じゃなく、ゼロから商品を生み出して、それを売り切るスキルがあれば、とてもアドバンテージになると思います。このスキルは、どこのスポーツ業界に行っても重宝されるでしょうね。だって、自分の給料を自分で稼いでくればいい話で、それ以上稼げば売り上げになるので、どこでも戦力になります」

仕事を持ちながら、スポーツの仕事にも携われる可能性を示してくれた佐藤さん。“ダブルワーク”がスポーツ界にも浸透していけば、ビジネスチャンスはさらに大きく広がる。

※データは2018年7月31日時点
(プロフィール)
佐藤奨(さとう・つとむ)
ウェディングプランナーやリクルート関連会社、ベンチャー企業で従事。その後、2011年にプランニング、プロデュースなどプロモーション業をメイン業務とした会社スタジオプレゼントを立ち上げ、ウェブメディア運営や、SNSプロモーション、ウェブサービス構築、イベントプランニングなどを行う。2014年より、一般社団法人YBP PROJECT 理事・事務局長として、様々な企画・プロデュースを行う他、事務局の業務も行う。HP:YBP
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