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2018年7月24日16時30分

「ロンドン五輪後のメダリストパレードでの感動をBMXでも再現したい」BMXレースコース運営 佐藤奨さん(前編)

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知りたい!就きたい!スポーツの仕事
連載17回目~BMXレースコース運営 編~
YBP PROJECT事務局長の佐藤奨さんに話を聞いた
2020東京五輪に向け「スポーツ業界で働きたい!」と思っている学生や転職を希望している人が多くなる中、どんな職種があるの?どんなスキルが必要なのか?など分からないことが数あり、仕事の実際を知ることが意思決定には重要となる。そこで、スポーツを仕事としている人にインタビューし、仕事の“あれこれ”を聞いた。

一般社団法人YBP PROJECT
役職:事務局長
名前:佐藤奨(さとう・つとむ)
職業歴:2014年~

仕事内容
・スポンサー営業
・イベント・コンテンツ制作
・PR業務

取材・文/太田弘樹
運命を変えた栗瀬裕太との出会い
リクルート関連会社、ベンチャー企業で働き、2011年にプランニング、プロデュースなどプロモーション業をメイン業務とした会社スタジオプレゼントを立ち上げ、ウェブメディア運営やSNSプロモーション、イベントプランニングなどを行っている佐藤奨さん。

2013年にBMX・MTBのプロライダー栗瀬裕太に出会ったことで、運命が変わった。

「栗瀬さんは、日本のBMX界の未来を危惧して、世界基準のBMXレースのトレーニングコースを山梨県北杜市に作り始めていたんです。ユンボの免許取って、土を周りからもらってきて、しかも一人で。すごい熱量で色々な話をしてくれて、このままではいけない何とか完成させたいと思いました」

コースの土台はある程度出来ていたが、一番の問題はスタートヒル。ビル3階に相当する約8メートルのスタート台を完成させることで“日本初!世界基準のBMXレースコースを誕生させることができる”と栗瀬からいわれ、クラウドファンディングを佐藤さんが主導で立ち上げた。

スタートヒル建設費用として、目標金額を150万円としていたが、開始からわずか2週間で達成。その後も支援の輪が広がり、最終的には250万円以上が集まり、見事2013年8月にスタートヒルが完成し、お披露目をすることができたのだ。

「もう全く自分のお金なんて、どうでも良くて。彼の熱量がとにかくすごいんです! だから、このプロジェクトは絶対に成功させたほうがいいでしょうと思って、100パーセント純粋な気持ちで、見返りなんか関係なしにやりましたね。

最初は“このプロジェクトまで”って思っていたんです。正直、今だから言えますが、BMXのこと全く分かっていませんでしたし(笑)。だけど、栗瀬さんは生粋のライダーでコースを作ることがゴールだったので、これからの維持運営については描ききれていなくて…多分このままじゃまずいな。片足突っ込んだし、今だったら引けるけど、何かそういうの苦手で。手伝おうと思ったんです」

翌年、2014年の春に一般社団法人「YBP PROJECT」を立ち上げ、その時にも佐藤さんが尽力したという。

「自身で経営している会社を維持してきている中で、スモールビジネスの大変さだったり、小さいながらも経営していける方法だったりというのは分かっていました。会社にしないと、色々な取引や信用のネックにもなることが分かっていたので。そういう意味で会社にしたほうがいいだろうというのもあって。なおかつ『普及』を考えたビジネスなので、一般社団法人にして、非営利というのが、ぱっと見で分かる状態にしておきたかったんです」
大きな“やりいがい”を持ち少数精鋭で活動
イベント運営を行う佐藤さん。来場者が喜び、無事に終えることができたときに達成感を感じるという。写真・FINEPLAY / May Nagoya
現在「YBP PROJECT」の事務局長として働いている佐藤さん。一体どのような働き方をしているのだろうか。

「普段行っていることは、滅茶苦茶地味です(笑)。例えば、スポンサー営業やイベントがあれば、その運営のために申請用の資料を作成し、設計会社と打ち合わせを行います。あとは、SNSの更新するために記事も書きますし、企画書も作ります。経理的な役割もしているので、銀行に行き振り込みもして、資金繰りのチェックもしています。運営に携わることは全部やりますね」

現在、栗瀬さんと佐藤さんを含める5人がコアメンバーとして活動しているため、1人1人の役割は非常に大きい。しかしその分、大きな“やりがい”を得ている。

「少数で大きなイベントが無事に終わった後は、非常にやりがいを感じますね。私は、元々たくさんの人に喜んでもらいたいとか、楽しい場所を作りたいっていうのがあって、テーマパークで働いていたこともありました。それで、コンテンツとかメディアとか、実際に楽しんでもらうのを肌で感じる時代があったんです。延長線上で、今やりたかったことが出来ているので、大変充実しています。

あと、2012年ロンドン五輪後にメダリストが参加した銀座のパレードを見に行ったんです。それで、選手たちがバスで通った瞬間、観客たち全員が笑顔に変わっていくのを肌で感じて“スポーツって凄いな!ここまで人を感動させる力があるんだ”と、改めて感じたんです。だからこそ“BMXでも同様に喜んでほしい”と思って、その為にやっています」

当時、野球などのメジャーなスポーツならまだしも、マイナースポーツで収入を得ていくことは、難しいと感じていた佐藤さん。しかし、パレードを見たこと、その後に栗瀬さんという夢に向かって走る姿を見て、覚悟を決めビジネスとして成功させると意気込んだ。(前編終わり)

後編はこちらから

※データは2018年7月24日時点
(プロフィール)
佐藤奨(さとう・つとむ)
ウェディングプランナーやリクルート関連会社、ベンチャー企業で従事。その後、2011年にプランニング、プロデュースなどプロモーション業をメイン業務とした会社スタジオプレゼントを立ち上げ、ウェブメディア運営や、SNSプロモーション、ウェブサービス構築、イベントプランニングなどを行う。2014年より、一般社団法人YBP PROJECT 理事・事務局長として、様々な企画・プロデュースを行う他、事務局の業務も行う。HP:YBP
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