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2015年12月18日11時46分

パフォーマンスアップを目指すアスリート必見!川口美喜子教授の栄養学連載(5)「体の調子が悪いときは何を食べる?」

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教えてくれる先生・川口美喜子さん(大妻女子大学家政学部教授)
文・大場真代

季節の変わり目などで体調を崩したり、疲れがたまって胃腸の調子が悪くなると、食欲も落ちて体重がすぐに落ちてしまうというアスリートもいるのではないでしょうか。

これは運動量に対して食事量の収支がうまくいっていない証拠です。アスリートにとって体重の増減は競技にも大きく関わってくる問題です。できれば体重の増減なく、毎日のトレーニングを行っていきたいものです。  

では体調などに左右されず、食べられる体を作っていくにはどうしたらよいでしょうか。「栄養はとにかく取ろう」とむやみに食べるだけでは、胃腸の状態もさらに悪化させてしまいます。 調子が悪いときの食事で最も大切なのは『自分が足りないもの、摂れていないもの』を見つけることです。たとえば、疲れているときには下記のような栄養素が不足しています。

「ビタミン類」
「クエン酸」
「糖質」
「タンパク質」
「ミネラル」

特に、アスリートは日々ハードに体を動かしているので「ビタミンB」と「亜鉛・銅・鉄」などのミネラルが不足しがちです。これを補うように気をつけるだけでも体の調子は変わっていきます。
ビタミンBやミネラルが多く含まれる食べ物は?
豚肉には多くのビタミンB群が含まれている
ビタミンB群が多く含まれているのは『うなぎ』や『豚肉』『きなこ』など。魚や肉、大豆などに多く含まれている栄養素です。 ビタミンB群は、代謝を促したり、成長ホルモンの合成に関わるビタミンで、私たちが生きるためのエネルギーをつくるのに欠かせません。不足すると疲労感が残り、さらには口内炎や目の充血なども起こりやすくなります。

またミネラルは、骨や歯の構成に欠かせないカルシウムや筋肉の収縮、神経の調節などを行うカリウムやナトリウムなどを総称したもので、人の体では作ることができないため、食事などから補う必要があります。この中でアスリートが不足しがちなのは、亜鉛、銅、そして鉄です。 亜鉛は、『魚』や『肉』『ナッツ』などの種子、さらにお米やパンなどの小麦に含まれています。そして銅は『レバー』や『魚』『豆類 』『ココア』に。そして鉄は『海藻』『貝類』『レバー』『緑黄色野菜』に多く含まれています。  

疲労感を感じたり、調子が悪いと思った時に、一度自分自身の食事の内容を見直してみましょう。そして、食材の中で何が足りなかったかを洗い出し、足りていないと思うものを積極的に摂るようにしてみてください。ただし、胃腸の調子が万全でない場合は、消化のよいものを選んで食べるようにしてみてください。
【先生のプロフィール】
川口美喜子(かわぐち・みきこ)さん
大妻女子大学家政学部教授、管理栄養士・医学博士。1957年生まれ、島根県出雲市出身。専門は病態栄養学、がん病態栄養並びにスポーツ栄養。2004年4月島根大学医学部附属病院栄養管理室長、2005年5月島根大学医学部附属病院NST(栄養サポートチーム)の構築と稼働、2007年4月特殊診療施設臨床栄養部副部長、2013年4月より現職。
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