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「食事でパフォーマンスアップに繋げられる!」

2015年10月13日12時00分

パフォーマンスアップを目指すアスリート必見!川口美喜子教授の栄養学連載(1)
「食事でパフォーマンスアップに繋げられる!」

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栄養1回目
みなさん始めまして、大妻女子大学家政学部教授の川口美喜子です。

この連載では、アスリートの方たちに向けて、栄養面でのアドバイスをしていきたいと思います。みなさんは普段、どんなことを意識して食事を摂っているでしょうか。練習の前と後などの毎日の食事、疲れを感じた時、試合の時とそれぞれ意識をして食事をしているでしょうか。

仕事をしていたり、一人暮らしだったりとそれぞれの生活スタイルや習慣などで毎日自炊できない場合はコンビニなどを利用することもあるでしょう。スポーツ選手は、一般の人と違い、健康になるためではなく勝つためにスポーツをしています。だからこそ怪我は避けたいし、パフォーマンスを少しでもアップさせたいと思いますよね。そんなスポーツ選手にとっては、食事によって疲労感の回復、障害の予防もかけた、いうなればスポーツ治療食とも言えます。食事ひとつでパフォーマンスも上がりますし、メンタルをあげていくこともできます。

そのためにはどうするか。まずは自分の食事に『目標や疑問』を持つことです。

私たちスポーツ栄養士は、個々の状態によって食事面のサポートを行います。たとえば「最近疲れやすい」といっても、競技によって疲労の程度や箇所も変わります。またどういう時に疲れを感じるのか、普段の食事も実家暮らしなのか、寮なのか、一人暮らしなのかでも変わってきますので、全員に共通する回答があるわけではなく、それぞれの状況によって異なってきます。

ですからみなさんには『長期的な目標』と『今の問題点』をしっかり把握し、食事に対しても課題を持ってもらいたいと思います。

例えば、『長期的な目標』では、半年後の試合で結果を残したい、3カ月で体脂肪を○パーセント落としたいというもの。そして『今の問題点』では、口内炎ができやすいとか疲れやすいのをどうしたらいいのかなど現在のコンディションは各人であると思います。

普段の食事も何気なく食べるのではなく、どうすれば問題点を解消できるのか、食でできることは何か、見えてくるものがあります。

食事を変えれば メンタルも変化
栄養1回目2
食べることに対して自問自答することで、自分の身体の変化も感じ取っていくことができるようになるとメンタル面でも変わってきます。たとえば、毎朝の便と尿をチェックすることで昨日どういう状態だったかなと、食と結びつけて考えていくことで身体を変えていくことができるようになっていきます。お腹が減ったり、疲れたりしているとメンタルも落ちますが、それを食で改善することができれば、元気になり意欲も湧いてきます。

食を通して自分の身体を知っていくことは、とても重要なことです。身体は食べたものでできていますから、3カ月食事に気をつけてみると、トレーニングだけでは得られなかった変化を実感できると思います。

生活習慣や時間、経済的な問題なども大きく関わってきますから、まずは自分自身がどういう状況で、今後食事でどう変わっていきたいのか、自分自身を振り返って考えてみましょう。『あと少しのパフォーマンスアップ』のために食でできる課題を見つけていきましょう。トレーニングにプラスして毎日の食事に気をつければ、3カ月で身体は変わります。

文・大場真代
【先生のプロフィール】
川口美喜子(かわぐち・みきこ)さん
大妻女子大学家政学部教授、管理栄養士・医学博士。
1957年生まれ、島根県出雲市出身。専門は病態栄養学、がん病態栄養並びにスポーツ栄養。2004年4月島根大学医学部附属病院栄養管理室長、2005年5月島根大学医学部附属病院NST(栄養サポートチーム)の構築と稼働、2007年4月特殊診療施設臨床栄養部副部長、2013年4月より現職。
栄養川口先生写真
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